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この時代に生きていたとして、マスコミに踊らされずに米内さんのことを評価できたのか。「米内光政」阿川弘之 新潮社

山本五十六でテンポをつかめたのか、1カ月弱で読み切ってしまいました。

五十六さんは、戦争の最中亡くなってしまうし、連合艦隊司令官長なので洋上、海外の世界が多かったのですが、こちらは大臣、総理として日本をきちんと敗戦に持って来て、海軍を終わらせた方。

五十六さんだったり、決定版 日本のいちばん長い日と同じ時間を、別の視野からまた読み進めていくことで、まだまだ浅いですが自分の日本史の世界を複眼的にとらえられていく気がします。

黙して語らず、しかし見ていて、本当に重要な部分は外さない。

この器の大きさから、出世コース外のスタートから、海軍のトップ、日本の総理大臣まで。

見ている人は、見ているわけですね。

ただこの語らない部分が、対民衆、国民に対しては誤解を与える部分もあるのだなと難しく感じます。
この時代に生きていたとして、マスコミに踊らされずに米内さんのことを評価できたのか。
新聞などではわからないこの部分をどうやって知ることが出来るのか。
自信がないですね。

今の政治家を見る時の指針になれば、と思います。

この本を読んでいるとこれまた井上成美
さんの記述が多く、
印象的だった

to live in hearts we leave behind,Is not to die.

という言葉を贈ったのも井上さんです。

ここまで読んで、いよいよ期待膨らむ三部作のラスト。
読むのを楽しみにしております。

実は、五十六さんは単行本で読み、写真がいろいろ挿入されていたのですが、今回は文庫で読んだので写真が全然無かったのです。

とにかくイケメンであったと描かれた米内さんの写真が見られなかったのは残念と思い、
重たいですが井上さんも単行本で読む予定です。
秋突入に向け、いい読書スタートが切れそうです。

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