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一気に読ませ、そして、あとがきに至るまで泣けなかった。「流れる星は生きている」藤原てい 中公文庫

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一気に読ませ、そして、あとがきに至るまで泣けなかった。

読んでいる途中に泣いてはいけないと思った。

本当に、生と死の狭間で、偶然が重なりあってたどり着いた日本だけど、
賢さだとか、信念だとか、そういったものの土台となる素養も
偶然に加えて若干の影響を与えているかなとも感じました。

藤原正彦さんというと、今まで「博士の愛した数式」のイメージが強い方ですが、
幼少時代にこんな経験をなさっていたとは。
幼かったから記憶にはそんなにないものの、潜在的に川が苦手という話を
30歳過ぎに伺って藤原ていさんは大変驚いています。

この経験は、一生体から抜けないことでしょう。
現在もご存命で、認知症のために表舞台から退いたというていさん、
幸せな思い出の中で暮らしていると良いのですが。

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