小さいおうちでゆたかなくらしを。「住み直す」 井上由季子 村松美賀子・文 文芸春秋
|
まさに今の自分にぴったりな本でした。
ものと心の整理整頓、この先に向かうために
という副題がついているように、新しいおうちへの引っ越しにまつわる本なのですが、「住み直す」といっているのはなぜか。
それは、広々とした高層マンションから、築50年の日本家屋へ、3LDKから8畳と6畳の二間で暮らす生活へと変えるから。
どこに、どう住むかとともに、生き方そのものを見直し、「この先」を思い描く。これからの時間に向かって、ものごとの優先順位を決め、選択をする。
これが「住み直す」ということ。
50代を迎えた夫婦のお話なのですが、この本の考え方を参考に、私も「住み直し」。今の家から5平米ほど、小さいおうちに引っ越すのです。
今の家で増やしたものを、処分する時の手間、費用というものに初めて直面し、今まで親戚の仕事の都合上、処分品を自分で取扱い、お金を払う、という経済行為をしてこなかったため、こんなに捨てるということにパワーと、費用がかかるんだなということが身に沁みてわかりました。
文句ない、あこがれの住環境の小さいおうちで、間に合わせの物、実家から持ってきた(渡された)ものと別れて、自分が選んだ大事なもので生きていく。
これからは物を増やすときに、その物の最後まで見越して選ぶことができそうです。
<小さいおうち>
- 最後の1ページで号泣。「小さいおうち」中島京子 文芸春秋
- 自分の仕事に当てはめても共通するのでは、と感じると滅茶苦茶面白い「伊礼智の住宅設計」エクスナレッジ
- 完成されたその世界を構築するにあたる基本理念を確認「谷崎潤一郎随筆集」岩波文庫(陰影礼賛)
- 自分の家へのアイデアが浮かび一読の価値はあり 「ときめく収納アイデアBOOK」主婦と生活社