玲ちゃんお幸せにね。「眺望絶佳」中島京子 角川書店
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小さいおうち(最後の1ページで号泣。「小さいおうち」中島京子 文芸春秋)が楽しかったので中島さんの他の作品もさっそく読んでみましたよ。
時代なんだなあ。スカイツリーというのは、東京のランドマークで、これができたことが後々この時期を思い出すトリガーになるんだなあ。
私は最後に出てくる、東京タワー派でしてスカイツリーができてから複数回、東京タワーに行ってるのにスカイツリーには行った事無いんです。
でもまあ、短編集にはあまり高い眺望は関係なくって、たまにスカイツリーを思わせる記述があるくらい。それぞれ全然関係ない世界と、過去と当時がまぜこぜになる人たちの共通点は、東京で、2011年前後だっていうことくらい。
「よろず化けます」も、「倉庫の男」も余韻の中に言いようのない寂しさが染み出てしまう中、「おさななじみ」の驚きに満ちながらも幸福であろう終わりにほっと安心できました。
玲ちゃんお幸せにね。
この後東京観光を読むのでこれも楽しみでっす。
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