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今、辛い学校生活を送る人へ 僕の高校中退マニュアル 稲泉連 文藝春秋

「有次」で庖丁を買うということ。( dancyu (ダンチュウ) 2013年 11月号)

という記事を読んで、気になった稲泉さんの本を読みました。

「高校にいるとき、そして、その後の二年間、他人に
どう思われようが気にしないということが、どうしてもできなかった。」

「学校なんてどうだっていいんだ、と割り切ってしまえば、
やめるにしても、通うにしても、気楽なのだ。
(中略)
今は、その「どうだっていいことだ」という気持ちを少しは
感じることができる。
その気持ちを持つことで、僕は未来が開けた気がする。自由になれる。」

このような文章を見て、胸が締め付けられるような思いがしました。

中学、高校と、この人のことばかりを気にしているあの空間は
何なのでしょうか。

集団でいることで、かたや残虐になり、かたや傷ついていく学生たち。
日本の学校というのは、なぜあんなにも異常な空間なのか。

私は、中学時代は成績のためには他人にどう思われようが
関係ない、と思っていましたし、

高校時代は、好きなことを最優先に考えていたので
成績や出席について、自分に課すことがなく、
学校にいる他人については、やはり、どう思われようが
関係ないと思っている人間でした。
今振り返ると、授業や行事に出たり、出なかったりだからこそ、
何とか卒業できたのだと思います。

そんな苦しい時期を思い出させる本でした。

今、辛い学校生活を送り、追いつめらえれて視野が狭くなっている人に、
道はいくらでもあるし、世界はもっと大きく広いものだと、
この本をお勧めしたいと思います。