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抜け出した時期の経験こそが、人間の核になる「ガラスの靴 悪い仲間」安岡章太郎 講談社文芸文庫

短編が13作。冒頭の「ガラスの靴」でなんだかわしづかみにされて、読み進めていきました。

特に最初の数作が、主人公の核になる部分は一緒でも、全く別人となっているように感じられて面白かったです。

学生時代に学校を抜け出した者がもつ、自由と不安、焦燥感。

学生時代の数年を、学校を抜け出していたもので、強く感じるものがあったのかな。

ただ、安岡さんもそうだけど、そういう時期の経験こそが、人間の核になるよね、と思うのです。

あのまま優等生でいる人生を歩むより、いろんな気持ちもわかるようになるし、その時代の方が人に話せるネタにも、物書きのネタにもなるのですよね。

そんなことを改めて感じさせる本でした。

2017年2月18日読了