「こいつが強くなっている・・・!」に説得力がある物語。「ちはやふる」29巻 末次由紀 講談社
|
序盤、太田への
いまのうちに 自覚しとけ
で、あらヒョロいいこと言うじゃないと思っていました。
で、そういえば小学校というこの作品のかなり序盤からいたんだったという彼が強豪北央でとったリーダーシップ。
自らを追い越されてでも、後輩を育てていく、目をかけていくというその様を先生の目を通じて見せることで、マンガの中の1年で、どれだけ各キャラクターが成長したのかの説得力があります。
どのように成長したのか、読者的にはその1年のようすが見えていないので「え、なぜこの人がいきなり強くなっているの!?」と思ってしまうマンガが多い中、作者がこの世界の登場人物一人一人を愛しているんだな、と感じます。
それは表紙の裏の作者のことばの
ヒョロくんを表紙に描くことも大きな夢でした。やったあ!
長く作品を編んでこられたからこそです。
からもそれは伝わってきますね。
田丸さんといい,かるたを通して、この部活を、仲間を通して自分を知り、物事の捉え方、考え方をみつけていきます。
かるたなんかやったってなんにもなんないよなあ
と通りすがりの少年は言いますが、その少年や、私も、部活を通じてこんなに得るものがあったかなあと思いだしてしまいました。
朋鳴坪口さんの
おれの青春こそ いまだっ・・・
ということばで、それは学生時代に限った話ではなく、自分に熱意をもって取り組めることがあるのか、否かということで変わってくるということがわかります。
自分にふりかえり、今行っていることに熱意をもって取り組みたいなと思いかえす次第であります。
次巻ちはやふるいよいよ30巻は2016年1月13日発売!映画が3月4月公開なので、こりゃ31巻もすぐ出ると見た。
<コミック>
- ちはやふる
- 天の神話 地の永遠 8巻 赤石路代
- 未来に一縷の望みを繋ぐ悲劇 大奥十巻 よしながふみ 白泉社
- 一年間じっくり味わっていきたい 大奥11巻
- 平賀源内の無念が、青沼の信念が、後世にて繋がった。「大奥」12巻 よしながふみ 白泉社
- エンジェル・トランペット 2巻
- エンジェル・トランペット4巻
- デビュー35周年も息をつかせぬ刊行ラッシュ「エンジェル・トランペット」7巻 赤石路代 小学館
- 7SEEDS 25巻 田村由美
- メンバーが集約してきた 7SEEDS 27
- 移動式掃除ロボットが時代を感じさせる 7seeds28 田村由美 小学館
- 流星へのくるみのセリフと、蝉丸のかっこよさが印象的。 「7SEEDS」29巻 田村由美 小学館
- ぴんとこな 10巻 嶋木あこ
- 秋の13巻の発売が待たれる ぴんとこな 11巻&12巻 嶋木あこ 小学館
- いよいよ歌舞伎が全然出てこないラブストーリー ぴんとこな 13巻 嶋木あこ 小学館
- 猛が変わる山場。次巻最終回!「ぴんとこな」15巻嶋木あこ 小学館
- こうやってわたしは、一生マンガから学んで行くんだと思う。 「姉の結婚 7巻」西炯子 小学館
- 愛し、信じることを怖い、と思う人への応援歌 「姉の結婚 8巻」 西炯子 小学館
- 相原実貴の腕の見せ所再来 5時から9時まで 9巻 相原実貴 小学館