いわゆる商店街の組合はこれからも衰退していくしかないのかな「なぜ繁栄している商店街は1%しかないのか 」辻井啓作 阪急コミュニケーションズ(CCCメディアハウス)
表題どおりに、まず、なぜ繁栄している商店街は1%しかないのか
と考えた時、どう思われますか。
日用品の買物はスーパーで行うから?
営業時間の問題?
その問題提起をしたのち、「商店街」というものの定義が始まります。
そこで、我々が感じている商店街と、商店街が指すものの違いに驚きます。そして、「商店街という場所」と「商店街の組合」
について。1%しか繫盛していないという回答をつくり出しているのは「商店街の組合」です。
そして、国や自治体が施策を打てるのも「商店街の組合」ということ。
それから具体的に実例を交えて繫盛する商店街が1%しかない理由、そして解決のための方程式が書かれているのですが
全体を読んで感じるのは、いわゆる商店街の組合はこれからも衰退していくしかないのかなと思います。
行政は金儲けをあまり重視していない。理屈では雇用の場や税収の確保といった産業振興の必要性は理解しているものの、おそらく感情的な部分で商売に関わることを嫌っているのだろう。
これが、行政なのだから。
感情的にこういう人たち苦手なのですよね。
この結果
こうした行政職員の非営利的な好みが反映され、商売とはかけ離れた「まちづくり」が中心となる商店街活性化事業ができあがるのである。
このまま時代が進んで、あと30年くらいするとこの環境がどうなるのか気になるところです。
本題から離れて、ためになった2点。
1.コンパクトシティのメリット
道路や上下水道等のインフラの整備、市営バスの運行、警察のパトロール、ゴミの回収など、人が広く分布することで多くのコストを必要とするものは数多くある。郊外の開発を抑制することで、こうしたコストを抑えることができるのだ。
2.ヌフカフェのエピソード
たぶん学生時代かな、この本を読んでおりまして
実際にヌフカフェ行ったものとして、そのエピソードがコンサルタントの友人目線で語られていることの有り難さよ。
ただ、本作に語られたような改装してきれいになったビル・・・とは思えなかったのは気のせいでしょうか。
あれでも改装後だったのかしら。それとも今はきれいなのかなぁ。久しぶりにヌフカフェに行きましょうと思いました。