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少女漫画で革命を。それが世界に与えた影響はいかばかりか。「少年の名はジルベール」竹宮恵子 小学館

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いんやーぞくぞくするね。

竹宮恵子先生と言えば風と木の詩でマンガ界に衝撃を走らせたひと。
読んだときに、この作品をこの時代に・・・と震えたものです。

そんな竹宮先生のデビュー頃からが描かれたエッセイになります。

文中キーマンとして出てくる「Yさん」。こちらが去年亡くなった元小学館の編集者山本順也さんなのだと、あとで検索してわかりました。
去年の秋にツイッターで話題となっていたことを思い出し、今の発刊時期を考えると山本さんが亡くなったことが本作の執筆動機なのでは、と思いました。ご存命ならここはYさんとならずにきちんと山本さんになっていたように思いますし。

ざっくりと「24年組」というキーワードは知っておりましたが、萩尾望都先生との出会い、そして同居して大泉サロンと呼ばれていくくだりには驚き。そして増山法恵さんの存在。彼女の役割のなんと重要なことに驚きます。

マンガを描くにあたっての音楽、映画、絵画などの本物を、とにかく本物に接する機会を与え、そこに適切で曇りのない批評も加えて提示する。

今の作家の人たちももちろん勉強なさっている方も多数だと思いますが、中にはマンガしか読んできてないでマンガ描かれている人とかもいるんだろうなぁなんて考えると、この様々な芸術・文化に接している土台、環境を見て、増山さんに感謝だなぁと思ってしまいます。

そして、竹宮さん、萩尾さんは2人とも、映画を1度見るとその映像については視覚的に覚えているのでその記憶した画面の構造などについて感想が言いあえるというエピソードにびっくり。やはり、マンガという見て描くことを生業にする人と、その後言葉による仕事をなさる増山さんの能力の違いについてまざまざと感じるお話でした。

また、わたしにとってはみな日本漫画界の大御所になるわけですが、彼女たちからしてデビュー時の頃に売れっ子作家として認知されているのが大和和紀里中満智子先生なのか、と繰り返し出てくることで漫画家さんの先輩・後輩といいますか年次がざっくりと理解できます。

70年代という大変な時代にお金を貯め、スケジュールを工面しヨーロッパに旅行に出かけるわけですが、そのメンバーが
竹宮さん、萩尾さん、増山さんにそして大泉サロンメンバーではないけど、声をかけたら参加してくださることになったのが
山岸凉子先生!

もうこのヨーロッパ旅行が日本の漫画に、そして世界に与えた影響はいかばかりかと思うだけで鼻血が出てしまいそう。

とはいえ実は昨日ここまで読んだところで止まっております。

ちょうど今竹宮先生の吾妻鏡を読んでいるところだからね!!

ようやく前巻読了。あと中下あるからこっちを先に読むのです。

日本は判官びいきっていう言葉があるくらい九郎判官義経を好きみたいなんですけど、なぜか私は小学校の時の授業できいてから頼朝が好きなんですよね。
長く続いた平家の時代からいいくにつくっちゃうわけですからね。
そんな鎌倉時代の歴史書。それをマンガで読み進めたいと思います。

いや、早く続きも読みたい。

影響を受けた本と、これから読みたい本

風と木の詩

「半神」「イグアナの娘」

衝撃。とにかく衝撃。

「半神」「イグアナの娘」両方入ってます。
ドラマイグアナの娘を見ていて、それから原作を読んだら短さに驚き。
そしてこのページ数で、世界を動かす。
芥川龍之介の藪の中のような完成品。

残酷な神が支配する

トーマの心臓、ポーの一族あたりは読みまして、こちらを読みたいと常々思っているのです。
今年はチャンス作りたいなぁ。

あさきゆめみし

大和和紀先生は竹宮・萩尾先生よりも前から活躍されていた方なのだな、と驚きを新たに。
あさきゆめみしは中学くらいまでに読んでおきたい。古典や日本文学の基礎となる作品への愛着が生まれますよ。

お凉さんに関してはテレプシコーラあげたいところですけどこの短編3つを。

天人唐草

この表題作天上唐草。
ネットを見るとこの短編に衝撃を受けた人が多いのね。
私はこの作品を見て救われたところがあります。
自分の力で、自分の思う通り生きて行こうという決意が鈍った時には読み返したい本。

パイド・パイパー

あら、私が読んだマンガはこんな表紙ではなかったような気もするけど。。。

事件もの好きには目が離せない題材。

狐女

恐ろしい一族ですよ。父親/祖父にあたる人間もそうだしその妻も。しかしこの主人公の理はすべてを凌駕する存在。
これを1話として連載が始まったらと思うと怖くてたまらない。けどみたいなぁ。

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