泳ぐのに、安全でも 適切でもありません 江國香織
表題作を含む、10個の短編集。
江國さんのように、一見スマートに見える登場人物が多く登場するのだけれど、
その実それぞれ不倫をしていたり、家族の形を成していなかったり、
欠落した部分を抱えている人が多いです。
でも、それは禁止されていることではなく、安全でも適切でもない、という警告を
されているようなもの。
登場人物はそれぞれ、自分に責任をもち、リスクを受け入れて、
そんな安全でも適切でもない人生を泳いでいる。
その一瞬一瞬を切り取ったと言える一冊でした。
泳ぐのに、安全でも適切でもありません (集英社文庫) | ||||
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