終わってなお、もっと読みたい、と思わせる作品と出会えたのは 嬉しい 「エキストラ・ガール」 4 赤石路代 小学館
1年弱待った新刊が出ましたので買ってきました。
読み進めていって「最終回 ending」という文字を見つけて
え、完結巻だったのかと驚き。
ラスト数ページ、ちょっと早急に感じましたが、
読み返してみると4巻で終了というのは適切かな、と思い返しました。
主人公がエキストラ、それが女優へとステップアップしていく
話は「P.A.」をほうふつさせる、という意見は多いだろうなと思います。
赤石作品を読んできている者としては、他にも主人公が化粧や雰囲気で何通りにも変わるというのは「P.A.」でもありましたが「キャッチ30秒」
という短編のCMでもありましたし、
顔がそっくりな女優がいなくなり、という話は「ヴィヴィアン・リーが殺した」もありましたし、
謎の真相のひとつは、P.A.の「2人の源氏」的な感じです。
優人、秀人という呼び名も似てますし。
そういうのを思い出しても、なお赤石先生の新作芸能界ものは
楽しかったです。
もっと読みたかった!という思いもありますが、「姫100%」
であったり、「あると」の「あ」 であったりと4巻完結の
素敵な作品も多いので、4巻でよかったのかな。
終わってなお、もっと読みたい、と思わせる作品と出会えたのは
嬉しいことです。
小早川志緒の名前も出ていたので、「P.A.」と「サイレント・アイ」
の時みたいに志緒と久遠の共演なんてあったら嬉しいなと
ひっそり思います。
こちらの連載が終わりましたが、既に雑誌の方では
「鎌倉けしや闇絵巻」という新しい連載が始まっております。
これはもともと携帯でしか読めなかった作品が移籍したようですので
嬉しいです。コミックス化においては、携帯限定だった作品も併せて、
書籍化してくれると助かるなという気持ちです。
あとは「エンジェル・トランペット」と「天の神話地の永遠」と
3本の連載を抱え、短編も合わせて、これが
今年5冊目のコミックスでした。
こんなにハイペースで複数の作品を紡ぎ出す赤石先生に改めて
敬意を表しながら、12月頃に出るであろう「エンジェル・トランペット」
6巻を楽しみにしております。
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