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いつまたこんな事件が起こるとも限らない、「日航ジャンボ機墜落 朝日新聞の24時」朝日新聞社会部編

これと合わせて次、御巣鷹山と生きるをセットで読むと、その後もわかってより重い感情に包まれました。

朝日新聞社が、1985年8月12日から24時間、どのような取材を行っていたかという記者ドキュメント。クライマーズ・ハイで描かれた報道の世界の実態。

マスコミの人間が、現場に到着するまではどれだけ大変だったかがよくわかりました。あまりにも急峻な山奥に落ちたのだということ。

しかしながら、自衛隊はもう少しなんとかできなかったのか、という思いがしてしまいます。自衛隊というより、自衛隊に指示を出す者たちの混乱で、初動が遅れ生存者が4名になってしまったのではないかと。

そのあたりはこの本ではなく墜落の夏なるほど、御巣鷹山事故の基本書籍。「墜落の夏 日航123便事故全記録」吉岡忍 新潮文庫)に詳しいです。

そして、今流通している文庫本にはあるかはわからないのですが、乗客名簿。524人の乗客の氏名と、ある程度の住所、そして搭乗の目的。それが24ページに渡り続いていきます。まるで映画のラストのような人たち。これが一夜にして一瞬に、生活から消えてしまうということ。

いつまたこんな事件が起こるとも限らない、ということを念頭に置いて飛行機に乗るのです。

2月4日読了