ビジネスマンにも読んで頂きたいな、と思った「チーム・ブライアン」講談社 野口美惠
羽生君の本を読んで、野口美惠さんの本をもっと読みたいわ、と思って読んだ本。
(ひょんなきっかけから知った少年の快進撃。「羽生結弦 王者のメソッド 2008-2016」野口美惠 文芸春秋)
フィギュアスケート好きの方にはおすすめ。
オーサーが人として、好きになってしまいそうになる本。
ユヅルが再び金メダルを獲るならもちろん嬉しいですが、それ以上に嬉しいのは、私との日々の関係を通してユヅルの人生や考え方が変わることです。そして、選手としてだけでなく人間として豊かな人生につながっていけば、先生としてはもう満足です。
P49
私はヨナの人生の一部にずっとなっていくだろうと考えていたからです。彼女がスケートをやめた後でも、私は彼女の人生の一部になるだろうと。いつの日か彼女が結婚するときにゲストで呼ばれて、父親気分で泣いたりして、ね。とにかく2人の人生はずっとつながっていくのだろうと思っていたのです。
でも、もう私たちの人生は断ち切られました。終わったのです。残念ですが、彼女の幸せを祈るだけです。
P134
スポーツ選手、だけでなく「人として」の成長、幸福を目指すというチームオーサー。
ビジネスマンにも読んで頂きたいな、と思ったのは、徹底的に相手に合わせる、ということ。ヨナについている時は韓国文化を尊重し、角が立たないようにしながら。
ハビエルと羽生くんも性格に応じて、相手の良さを生かしながら、により効果があるように対応していくということ。こんな風に。
付きっきりでないとダメだと思ったハビエルを方っておいても意外と大丈夫だったり、ユヅルはひとりで大丈夫そうなくせにクマのプーさんのティッシュケースがないと寂しそうだったり,試合をこなしながら学んでいったのです。
P161
これ試合の時に同じグループになったときにあれこれ動き回りながら観察したこと。試合のブライアン、見てみたいぞ。
日々変わっているルールも、周囲のいろんな人から情報を入手しながら、的確に、真摯に改正に対応していくこと。
相手の良さを個性を生かして伸ばしていく、というのは水泳の平井コーチにも通じるところがありますね。(人を育てる喜びに取り憑かれた男「バケる人に育てる 勝負できる人材をつくる50の法則」平井伯昌 朝日新聞出版)
これを読んでいると、それは強いし、来年の五輪もどうなるのかしら、という気持ちになります。わくわくです。
これを読むと、また羽生君の本を再読するとき深みが出てくるだろうな。
また、チームブライアンはマスコミの使い方がうまい。それは自身が2回連続オリンピックの銀メダリストで、母国のスターだった経験が大きいのでしょう。
信頼を置けるライターに、きちんと内情を書いてもらう。
日本に置いてその信頼がおけるライターというのが野口さんなのでしょう。
本人もフィギュア経験者、かつトロント・クリケット・スケーティング&カーリングクラブの夏季メンバーでもあるとか。
なるほど。
ギフト、伊藤みどり、これもチェックだわ!
あと、2月1日にこんな本も発売。気になるー
12月16日読了
参考記事
ひょんなきっかけから知った少年の快進撃。「羽生結弦 王者のメソッド 2008-2016」野口美惠 文芸春秋 8/9読了
人を育てる喜びに取り憑かれた男「バケる人に育てる 勝負できる人材をつくる50の法則」平井伯昌 朝日新聞出版
京都を知りたい方、またはOJTトレーナーやマネージャーで人材育成をする人へ 「舞妓の言葉」 西尾久美子 東洋経済新聞社