既得権益を持つ権力者を正すという事がなんと難しいものなのか。「沈まぬ太陽〈4〉会長室篇(上) 」山崎豊子 新潮文庫
やきもきする、一冊。
国民航空は生まれ変われるのか。光明の兆しが一閃、見えるも、これまた内部の悪い人たちが新登場。
30年前になるのですが、まぁ真面目に頑張る人たちを食いものにして、跋扈すること。
そんな中、恩地さんが大阪のご遺族相談室から、中央へ。
会社御用組合と、反会社側といわれる組合とのいざこざは、もう20年近く続いているわけで、連合することの難しさ。
既得権益を持つ権力者を正すという事がなんと難しいものなのか。
大企業の偉いひと、役人、政治家。
私の思う悪そうな人たち(イメージ)が、イメージ通りに自分の権益を守るために、本当に汚い行動を繰り返していきます。
そんな中、国見会長や恩地さんはどうしてそんなに真面目に、愚直に信念のもと、苦しい道を進めるのか。人間性悪説寄りの見方をしている私としては、このような環境においても、正しく、顧客のため、現場の為を思えるこの人たちは、悪い人たちと何が違うのだろうか。
行天さんとかも、堂本にはめられなければ、こうはなってないかもしれない。
人間の要素の、どこをどう作用すると変わっていくのだろうか、ということを考えさせられる巻でした。
あと1冊で、終わってしまう。5巻は薄いから(といっても、400ページ以上あるけど)、さみしいな。
4月7日読了
ヒロセマリでした。