「加害者の心」の記述が特徴的「13歳、「私」をなくした私 性暴力と生きることのリアル」山本潤 朝日新聞出版
|
何かのWEBの記事を拝見して、読もうと思っていた本。
実の父親からの性的虐待、ということでイマジン・ノートや永遠の仔といった本が頭に浮かびます。
章立てがしっかりしていて、被害から、その後、大人になってからの山本さんを襲う症状について。そこから回復へと行くのですが、その間に「加害者の心」という章が入っているのが特徴的。
最初の加害者が出てくるきっかけ、環境とは何だったのだ?と歴史、遺伝といった要因を考えてしまいました。
そして、回復へ。回復のための取り組み、団体などが具体的に記載されており、自分の体験ながら、冷静に俯瞰して書かれているので、非常に読みやすく、悲しくも、助けを探している方には大変参考になるのではないでしょうか。
そして、自分の男性に対する考え方を振り返り、それはあたりまえでなく、健康で幸せなことなのだと、有難いことだと認識しよう、と感じました。
6月9日読了
ヒロセマリでした。