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20代でこの落ち着きというか貫禄  「何様のつもり」ナンシー関 角川文庫

27歳、という人生の長さを語る箇所を発見し、愕然。
20代でこの落ち着きというか貫禄まで感じる文章を
書かれていたとは。

槇原敬之に対して

「この人は、人前で歌を歌うような人間ではない。
だのになぜこのような(レコード大賞や紅白のような)
王道を進むことを許されているのか。
顔の美醜を言っているのでない。
もっと根本的なことである。
表現的に不適切かもしれないが、人種が違う、
そこに一緒に並ぶんじゃない、という感じなのだ。

というような辛辣とも取れる言葉が並びますが、
テレビに、芸能人に対して、自分の名前を出してここまで
語るという責任。

テレビに出るのではなく、あくまでも文筆メインの方
(NHK婦人百科には、出たとのことですが)
だからこそ、ここまで語れ、面白いんだろうなと感じました。

91年の段階でバラエティの笑い屋不用説を唱えていたりで、
テレビ番組の世界の困った部分はもう20年変わらないのか、
という事もわかり、この部分は2014年の今のテレビを取り巻く環境
を見ると、ちょっとさみしくもありました。