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辻副社長は、この本に間に合ったのか?!「桁外れの結果を出す人は、人が見ていないところで何をしているのか」鳩山玲人 幻冬舎

鳩山玲人さんへの関心

鳩山さんについて気になったきっかけが、ハーバードビジネスレビューの論文。(なぜ、ご当地キティちゃんが何でもやらされているかのからくりがわかる 「Harvard Business Review」2014年10月号 ダイヤモンド社

その後、週刊ダイヤモンドの方でサンリオ特集(ウイスキー、日本酒を中心に ダイヤモンド2014年11月1日号 酒特集)を読んで更に興味を持ち、本を読みたいと思っていました。

読んですっと入る、鳩山さんのことば

読んで即、これは当たりだと感じました。
納得する理論をお持ちで、若くして段違いの成果を出されている方なので、書いてあることがすっと身にしみて、真似してみよう!と思えます。

その最初の章というのが、新しい会社や部署に入ったら、そこにある本と資料を全部読み込むというもの。

これ、中途入社で来た出来る課長がまず入社してやったと言っていたなぁ。

異動した時は一通り、制度や社内サイトを目を通したとは思いますが、本には

自分が入る会社の売上や利益、自分が配属される部署の社内の位置づけなども、その気になればいくらでも調べられます。

まぁ、これはIRを開示している規模の会社に限られる気がしますが、

「結果を出すための事前準備として学んでおくべきことというのは、実は目の前にたくさんあるのだと思います」

P15

という言葉を改めて見て、自分がもっと読むべき資料があるなと思わされます。

情報入手。事前準備。

自分が変わりたいと思うなら、その方向への準備として何が出来るのか。ちょっと、時間を作るべきかなと思わされました。

レイヤーを変えてタスクを検討するという視線

タスク管理について、取り入れたいと思ったのが

レイヤーを変えて並べ直す」ということ。

フランクリン・プランナーの用語では「役割」にあたるかな。
それがレイヤーという言葉によって、自分の中で層が立体的に浮かぶ気がして。

「やるべきこと」と「時間」の配分がずれている

かどうか、確認したいと思います。

40歳までに、という焦燥感

本の最後で、40歳までに何かを達成しなければという焦燥感について語られています。
この言葉で思い出したのがネスレの高岡さんの本。(とにかく動くこと。自分でやってみること。 ゲームのルールを変えろ 高岡 浩三 ダイヤモンド社
こちらもお父様を40歳前後で亡くされて、強く40歳までに成し遂げる、という意識で入社時から本が出る頃まで行動を続けています。

ここが違うなぁと。
90歳くらいまで生きてしまうんじゃないかなぁ、と思って生きてきてしまっているなと。

「おわりに」で、鳩山一族の人間であることを明かしています。
初めて知りましたし、私は鳩山さんの考えと行動で今があると思っていますが、
本人にとってみればずっとのしかかる存在だったのでしょう。

コネもカネもあるうらやましい状態も、人によってはそう感じられないのかしら。
ないものねだりなのでしょうかね。

辻副社長に思いは届いたのか?そして、これから

ずっと「あれ?」という思いで、調べるとこの本の中で何度も出てくる恩師、サンリオの辻邦彦副社長。
2013年11月19日に急死されています。

この本の奥付を確認すると、2013年12月10日。
「おわりに」が、2013年11月ですので、おそらく19日までに書き終え、出版準備のさなか副社長はお亡くなりになってしまった。

鳩山さんは、この本の原稿を、またサンプル印刷版のようなものを副社長に見ていただけたのだろうか。

39歳で誰もが知る会社の常務になって、本を出版できても、それでももっと早く、と思うような事が起こるわけですね。

この本を出して3年弱。
でもまだ鳩山さんは42歳。

サンリオを退任したという事で、サンリオという会社への今後は不安になりますが、鳩山さんが
これからどんな分野でどう活躍されていくのか。楽しみに注目していきたいと思っています。
8/19読了

<関連記事>

<引用メモ>

人にしがみついて何かを得る努力をする人のほうが成長する

P85

ほかの会社をイメージして、「自分と同じくらいのポジションの人ならどのような視野を持ち、どんなスキルを身につけているか」と考えてみるのも、ギャップ分析として有効です。

P156

ひとくちに「一生懸命、仕事をする」といっても、「言われた通りのグラフを、できるだけ早く作ろう」という姿勢の人と、「最終的な目的」を意識して取り組む人とでは、出せる結果に大きな差がつきます。

P165